ホームカラーとの差別化に救世主?Nash(ナッシュ)さんのR(アール)でブリーチ実験をしました。【追記あり】
ヘアカラーやブリーチのダメージを最小限に抑えることは美容師さんならだれでも気にかけていることと思います。
カラー剤の選定はもとより、前後処理剤やアルカリ除去、過酸化水素水除去、ジアミン除去、活性酸素除去などあらゆる方法でお客様の髪を守っておられるはずです。
そんなヘアカラーダメージ撲滅系のアイテムに、新たな商品が登場しました。
R(アール)と言って、ナッシュさんの商品です。もともとイタリアのメーカー商材だそうですが、OEM供給を受けて日本に登場です。
社内で勉強会&実験を行いましたので結果をアップいたします。
そのキャッチコピーは
『いつものカラーを、ダメージレスに。』
説明ではヘアカラーやブリーチに使用するとインアールテクノロジー(詳しくは秘密だそうですよ)によって疑似コルテックスを形成し、使うほどに髪の強度が増すようです。
【10/25追記】特許申請中だった inRテクノロジー(インアールテクノロジー) が特許申請を通ったそうです。酸素で反応した(ラネス-40マレイン酸Na/スチレンスルホン酸)コポリマーとPVPをコルテックス繊維に吸着・定着させて内部を膨らませ、しっかりとした髪を作る特殊な処方となります。これでジカルボン酸やマレイン酸がどうのとか、(ラネス-40マレイン酸Na/スチレンスルホン酸)コポリマーはポリマーだからどうのとかいう一成分だけを取り出して比べ、あれこれという話だはなく『処方』が特殊で内部補修がしっかりできることが説明できるようになりました。申請が通って良かったですね、ナッシュさん。
また、効果の持続はなんと4ヶ月!ヘアカラーの染料も一緒にキープするので色持ちもよくなるとか。
以下はナッシュさん提供の実験データ資料
というわけでルフト名古屋本社で実験です。
ナッシュ社、R(アール)実験データin名古屋市中区千代田
ヘアカラーにも混ぜることができますが、ここはやはりしっかりブリーチで髪がどうなるのか見てみることにいたしました。
モデルデータ①(女性 ルフト社員 20代)
頭皮 → 若くて健康です。
髪 → ハイトーンカラー、デジタルパーマ履歴あり。パサつき&色ムラあり。
精神→ がらでもないブリーチにも臆することなく立ち向かえる強すばらしいハートの持ち主。※強制はしておりません。
R(アール)の工程 ブリーチ編①ダメージ毛にブリーチ可能か?
- 一般的なブリーチパウダーとオキシ6%よく混ぜて、
- ブリーチパウダーの20%のアールスターターを添加してさらによく混ぜます。
- そして通常のブリーチのように塗布します。
- 放置します。
- お流し&シャンプー
- アールフィニッシャーを髪全体に塗布し2,3分おきます。
- 普通の仕上げ(トリートメントやアウトバス)をつけます。
R(アール)のブリーチ実験。気になる結果は
- 髪がブリーチ前よりもしっかりする!
- かなりダメージが少なく感じる!
- 減力も感じられない!
- 頭皮への刺激は特に変化なし!
これはかなりいいんじゃないでしょうか。
原理はともかく、ダメージした感じはほとんどありません。また、減力もないので普通のブリーチ感覚で使えます。
一応、もう一人頭皮が弱いモデルで試しました。
R(アール)の工程 ブリーチ編②頭皮への影響は?
モデルデータ②(男性 ルフト社員 30代)
頭皮 → ややアトピー気味のカラーがしみてしまうタイプ。
髪 → ノンカラー、チオでパーマを2回施術。
精神→ サロン様や会社のために体を張れる素晴らしいココロの持ち主。※強制はしておりません。
以前ブリーチサプリの実験台としても活躍しました。その時の模様はこちら。
こちらは写真と感想のみにいたします。
オマケのR(アール)のブリーチ実験。気になる結果は
- かなりダメージが少ない!
- 減力なし!
- 普通にしみる!
- やはり明るい髪が似合ってない!
どうやら頭皮は普通にしみるようですね。
メーカーさんのお話では、緩和する方も、変わらない方も両方いらっしゃるということです。
美容ディーラー的R(アール)の活用方法&注意点はココ!
この商材の作用は結構単純に考えていただいてよいかと思います。カラーやブリーチは通常通り作用し、結果起こるダメージをR(アール)が埋めあわせるという感じです。
カラーやブリーチの際、通常通り活性酸素がメラニンを壊し、アルカリがタンパク白質に作用します。しかし同時にR(アール)の成分が過酸化水素から出る酸素と反応してゲル状になり、メラニンホールやダメージホールをっちりと埋めていきます。結果としてしっかりした髪(いわゆる疑似健康毛ではありますが)で上がってきます。ダメージを防ぐ力はゼロではありませんが、埋めることによる効果の方がはるかに高い剤です。
ただし、ほかの商品との大きな違いは成分が4ヶ月も中にとどまること。
4ヶ月以内にまた同じ施術絵をすれば、しっかりとした髪が持続することとなります。
またカラーの染料や前処理に使ったタンパク質なども一緒に抱え込みますので、色持ちや前処理の効果もアップするはずです。その後のパーマの掛かりもよくなります。
コストもそんなにかからないので、お客様にも低価格で提供できます。
お客様にも結構喜ばれるんじゃないかと思います。
また、ハードな施術がつきもののコンテストやフォト作品の仕込みのおともにも是非オススメです!モデルさんにもやさしい商品です。
使用時の注意点は以下の通り。
①ブリーチは効果テキメン!ヘアカラーにもおすすめ!ただし要説明。
巷ではブリーチでの実験がほとんどですが、ヘアカラーにももちろんしっかり効果があります。むしろボリュームメニューのヘアカラーにこそアールを使用してほしいです!
お客様実感は『しっかりした髪になる』『色持ちがいい』『ダメージ進行が遅い』などさまざまです。注意点はすべての効果が施術直後に感じられるものではないこと。特に最近のカラー剤は仕上がりの手触りが素晴らしいものが多いので、単純に艶や手触り押しだと違いが伝わりにくいと思います。次のカラーまでの毛の状態が違うことを伝えていきましょう。ちなみに軟毛の方は髪がしっかりした感じがよりわかると思います。
②ダブルカラーは両方に使いましょう!
もしオンカラーの際にR(アール)なしで施術すると、成分が落ちて途端にダメージ毛へと変わってしまいます!
③ストレートパーマやパーマには使えません!【10/24追記】訂正いたします。使い方次第でストレートやパーマにも使えます!
1剤に混ぜると伸びの甘さやダレにつながりますので、1剤に混ぜての使用はきっぱりあきらめてください。
【10/17追記】前処理として使用することはできます。熱からの保護力が高いのでホット系の施術には特にオススメ。ナノ化CMCとか高分子ケラチンとか18MEAなど、細かな部位の修復はそのほかの処理剤で対応してください。
【10/24追記】パーマの2剤に20%入れていただくと、2剤反応時に出る酸素に反応して間充物質を作り、しっかりとした髪に仕上がります。ただ今Rパーマ(アールパーマ)として展開中です。
④次のカラーもR(アール)入りで!
ダブルカラーと同じ理屈で、なしでカラーすると成分がとれます。裏を返せば、もし次回に他店やホームカラーでカラーすると一気に傷んだ感が出ることになります。浮気された時、お店のカラーの良さを実感されるはず。
⑤トリートメントはしてください
手触り向上効果はありますが、手触りを持たせることはできないので、普段トリートメントをしている方は同じようにしてください。
⑥根元のカラーにも使いましょう!
特にグレイカラーのお客様には、髪がしっかりするのでオススメです。ゼロタッチと合わせて使っていただくと今の髪もこれからの髪も守れるステキなメニューとなります。
美容ディーラー的、ブリーチサプリとR(アール)の違いはココ!
今後よくでる質問だと思いますので、私の見解を記します!(長くなるのでかなりざっくりです。ご了承くださいませ。)
ブリーチサプリの原理は、ブリーチの作用をコントロールして、『メラニン色素破壊は起こすけどタンパク質へのダメージは最小限に抑える!』というものです。つまり、ダメージ自体が減少するという考え方。
メリット 髪のダメージ自体が減る。頭皮への刺激も減る。
デメリット 減力が起こりやすい。ハイダメージ毛はハイダメージ毛なりの上がりになる。
一方R(アール)はブリーチの作用はそのままに、『ダメージは起こるけど、ダメージホールをしっかり埋める。』というものです。つまり、ダメージはするけど仕上がりは元の髪よりしっかりさせるという考え方。
メリット 減力しない。傷んだ気がしない。ハイダメージ毛であればむしろしっかりする。
デメリット 本質的には傷んでいる。頭皮への刺激緩和はあまりない。
うーん、まさに似て非なるものですね。
どちらが良いかは状況次第といったところです。
ただこれはあくまでブリーチでのお話し。通常のカラーにブリーチサプリは使えませんので、活躍するシーンはRのほうが多いと思います。
あれ?この2つを一緒に使ったらどうなるんだろう?と思われた方、これは今後実験してみようと思います!たぶん。
R(アール)が気になった方、お問い合わせはこちらです。
ご発注やご質問などは、下記お問い合わせフォームから。商品パンフレットや使い方資料などもメールでご提供いたします。お気軽にどうぞ。
近くスタジオで体験会を開催します。詳細はおってご報告いたします!←終了しました。